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特別寄稿

この秋は、お茶室体験をたびたびさせていただき、文化的なひと時を楽しむことが出来ました。
昔から茶道は好きで意欲的に習っておりましたが、中でも合理的でかつ美しい所作に若い頃は憧れ、勉強していたことを思い出します。
年月を重ねたせいか、あるいは職業のせいか、コミュニケーションの奥深さをあらためて体感し、感激して帰ってまいりました。
今回2畳台目という大変小さい空間でのお茶会でしたので、とくに強く感じたのだと思います。

大きな空間では、少々いい加減な姿勢や立ち居振る舞いであっても目立ちにくいのですが、小さな空間であれば、それは即あらわになってしまい、かつ周りに影響を与えてしまいます。 そして、たちまち全体の調和が乱れてしまう…ほんとうに繊細な空間であることを実感しました。
私たちのまわりには、目に見えるものだけが存在しているのではありません。見えないものもたくさんあります。
たとえば空気です。静かにたたずんでいる人たちの中で、バタバタと気忙しく動く人がいたらどうでしょうか…? とたんに空気の流れが変わります。
先日あるセミナーで、誰かの携帯電話が鳴り、その人は退室しました。その人はもちろん講義が聴けなくなりましたが、それだけでしょうか…? 残された人たちの耳を澄まして聴いていた空気もばっさりと遮断され、場合によっては、講師も受講生もともに気持ちを立て直すのにしばし時間がかかる…そんな経験ありませんか。 無論、当事者はそこまで感じていません。「ごめんなさい」とあっさり席に戻ることが多いのです。

何が言いたいか…。
つまり、全体の調和を図るために、自分の行動をもっと注意深く見る必要がある、ということです。
(迷惑かけてないし…)
本当にそうでしょうか?気づいていないだけかもしれません。
小さい空間には濃密な時間が流れます。それは、自分を振り返る学びの時間、気づきのチャンスかもしれません。
皆さま、是非一度お茶会を味わってみてくださいね。

Chisato Fujii



筆者 : 藤井千里/プロフィール
  • 全日本空輸(株)入社 キャビンアテンダントとして勤務
  • 航空会社受験予備校講師を経験
  • 2001年「和顔サービスCOMPANY」(現.株式会社和顔)を設立
  • SAMURAI塾2008年1月セミナー「第一印象10秒戦略」講師
  • 2008年2月 SAMURAIグループ 専任アドバイザー就任


                                                                                                                                                                                   
『マナーを楽しむ』バックナンバー
第1回(2008年2月)「美しい動き」 第2回(2008年3月)「立ち方」
第3回(2008年4月)「やわらかな目」 第4回(2008年5月)「あいさつ」
第5回(2008年6月)「思いと実行」 第6回(2008年7月)「タブーその1」
第7回(2008年8月)「タブーその2」 第8回(2008年9月)「手」
第9回(2008年10月)「プロトコール・序章」 第10回(2008年11月)「レディーファースト」
第11回(2008年12月)「食事について」 第12回(2009年1月)「1秒の贈り物」
第13回(2009年2月)「ありがとう」 第14回(2009年3月)「嗅覚〜香り」
第15回(2009年4月)「第一印象のこと @意識」 第16回(2009年5月)「くせ」
第17回(2009年6月)「ハンカチーフ」 第18回(2009年7月)「笑顔」
第19回(2009年8月)「準備力」 第20回(2009年9月)「優しい体験」
第21回(2009年10月)「声」 第22回(2009年11月)「食べる行為について」
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