SAMURAIグループは、企業のトータルマネジメントサービスを行います。

成功へのレポート74

業種があり商売がある、業種とは××屋と呼ばれるものです。その集大成が商店街を構成する店舗でした。今も愕然と存在する仕事のやり方です。

なぜ商店街は衰退したのでしょうか、もちろんいくつかの要因が重なり一つだけの要因ではないのですが、 私は業種発想およびそれらによる構成が消費者から支持を得られない状況になったことだと捉えています。 旧来は郊外型ショッピングセンターの開発前で今日のような車社会以前で駅前を中心に商店が配置され商店街(市場)が発達していました(駅前から離れた商店街であっても生活圏に密着していた)。 通行量も半端ではなく店舗前面を通行する消費者は子供から年配者まであらゆる顧客層がいた訳です。
車社会、郊外型ショッピングセンターが発達することで旧来の街中から消費者が購買行動として大移動した結果店舗前を歩いている客層が大きく変わってしまいました。 しかし商店街ではこれら消費者の変化を今日現在まで対応しようとしていません(対応したつもりでしょうが)、結果全国共通して衰退のサイクルに入ってしまったのです。

事業展開で最も重要なことはマーケットであり、消費者の動き、消費者自身の研究であったのです。それらの不足要素が衰退を招いています。 事業展開では業種発想ではない時代に突入しています。顧客別ターゲット別のマーケティングが避けられないのです。つまり業種から業態開発になりました。 業態とは売り方です。消費者が個々いるのであってその個々の消費者に対して何を提供し対価を得るか、これしかありません。

百貨店でもCVSでもそうですが、業種でなく業態化された商売で把握しないと現状が見えなくなりました。売り場構成を見てもらうと、顧客に対して商品構成がされていることが分かります。 CVSであれば雑誌もあります、食品も雑貨も・・・昔で言えば××屋さんにはなっていません。 本屋でもあり、食料品店であり、小物屋であり弁当屋であり・・・。つまり当初は若者を主にした便利な店舗(業態)提案であったのです。 これから新しいビジネスを展開計画のあるところはこの業態(売り方の工夫)発想でないと成立しなくなりました。 でもこんなことはもうとっくに分かっていると思われているのに業種の枠組みに捉えられて身動き取れていない経営はまだまだ存在します。

今の時代「売り方」に工夫がなければ生き残れません、業種発想は商品発想とも言えます、大消費時代であれば商品中心に展開出来るのですが、 もう十分な商品満腹時代、一人の顧客の立場からスタートした品揃え(サービスでの揃え)で事業構築が必要です。
そしてこれら客層に合わせたマーケティングが前提になります。商店街を歩いている人誰ですか?地元の年配者しかいません、 でも売っているものは数十年前とまったく変わっていない商店街がダメになったのです、顧客が見えなくなった経営者に問題があるのです。 IT時代だろうが業種展開による事業は長く続きません。そんな業種展開ITも増えています、モノを追い続けている限りです。 武器を持ったつもりでも発想は旧来となんら変わらないそんな事業家も増えています。


←バックナンバーへ戻る前号へ最新号へ