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成功へのレポート58

ワン・ツー・ワンマーケティングが言われだして久しいですが、この言葉を当初聞いたときは当を得たものと思いました。今でも通用するのでしょうが、現場発想というのでしょうか、そのような感性が身体に染み込んでいない人もおられますから、やはりそれなりの解釈がいるのでしょう。本来の言葉の解釈とは違ってくるかも知れませんが答えてみます。

私は大手のコンサルタント会社に長くおりました、当時何も知らない立場で入社しましたので色々勉強もしました。その当時のマーケティングと現在では随分変わりました。かつて、マーケティグを進めるに当たりリサーチ(調査、実査)を行っていました。リサーチの中に競争相手を調べるテーマがあり、競争相手の事実を把握することで自社の取るべき戦略・戦術が決まると想定してです。まあ自社と競争相手・競合先との関係からマーケティングテーマを分析して会社・営業の方向性を定めていたのです。しかし時代は変わりました、競合関係にあることは事実把握として何も変わっていないのですが、大きく登場してきたものがあります。それが顧客(エンドユーザー、販売先、取引先等)です。

この顧客が中々只者ではありません。これも時代の変化と言ってしまうと簡単・単純なことになるのですが、大きくクローズアップしました。本当はそのようなことは昔から分かっていたはずなのに物販売中心で推移しましたから、気にせずとも良かったということです。不景気といわれてすでに時間が長く経過していますが、マーケティングが変わったのではなく本質に立ち戻ったと説明した方がいいでしょう。
自社と競争相手と顧客の3つ巴の図を描いてください。かつては自社と競争相手を主に戦略が組まれ、現在は自社と顧客の間での戦略立案を第一にしているだけです。つまり時間を競争相手(調査・分析)にかけるのではなく、多くの時間は顧客に向かって使う時代になったのです。

自社と顧客の関係を再度書きます。顧客からすると自社が何らかの信頼・支持を得ていれば競争相手のところには行きません。競争相手が悪いのではなく、その前に自社が顧客に対しするべきことが出来ていない状況下が自社から相手に変わってしまうことになるのです。くれぐれも競争相手が問題なのではなく顧客と自社(自分)の関係であることしっかり押さえて欲しい。期待を裏切らないこと、信頼・信用・評価・・・顧客満足(絶対評価)を超える対応が出来るかにかかっているのです。

顧客発想、個別対応・・名称はともかく重要なことは顧客からすべてスタートすること、顧客はすべて個性を持った人格であり、個別ニーズも違い・・・となると1対対案、1対サービス、1対・・・固有名詞で顔が見え、名前が呼べ、どこまで先方を知っているか、そして「関心を持つ」そのことからスタートです。
個々別に対応出来ないと仕事も企業もマーケティングを語る資格が無いのです。一人一人1社1社に丁寧に時間を集中してその相手のことを考え続けている人(企業)が成功するに決まっています。顧客を知るポイントは好きになることです、異性を想うあの気持ちと同じ熱さであればいいのです。

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