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成功へのレポート54

経営者の特性は5つありました。そのような特性を持ち、また個人個人・一人一人を見ていくと当たり前ですが同じ人はいません。そして会社を運営する上で経営者程、部下・社員に理解されない対象もまたないことに気付きます。よく言われることですが「経営者意識を持ちなさい」「経営者と同じ目線で仕事をしなさい」等あるのですが、何故か理解されません。
ではどうしてなのか、部下は一度も経営者になったことがないからです。経営者は少なからず社員であった時代を体験しています(今の部下の立場)。社内か社外かは別にしても下にいた時期があるため、下は理解出来ますが、人間想像の域を超えると理解することは出来ないものです。この点がどうしようもなく立場の違いからくる関係(壁)です。

もう一つあるのが、経営者が持っている経営に対する使命観ではないでしょうか。特に創業者には強烈な使命観があります、二代目が持っているかとなると疑問な方が多いのは事実ではありますが、大きな括りで一般論として語ることは失礼になります。使命観とは、では何なのでしょうか?

私は二つの角度から考えます。社会に対してと社内に対して、とです。社会といえば社会貢献となるのでしょうが、会社から見た顧客(取引先)を大前提にした貢献となるはずです。その評価とは何でしょうか。「納税」と結論付けられないでしょうか。最も分かりやすい評価の対象はこのことではないかと思います。世のため・人のために日々努力し誠心誠意尽くし、となるのでしょうが評価・判定・判断材料として定かではないのです。かつては事業評価としては売上であったり、利益であったり、今風にいえばキャッシュになり、でも利益出していても資金繰り苦しい企業はあります、キャッシュは目に見え難いです。となると1年の活動を終了し、結果「納税」(という制度がある限り、国はしっかり企業を査定・分析・実態把握)が経営観を伝える具体的成果ではないでしょうか。社会貢献はボランティアだけではありません。しっかり企業が稼いでしっかり税金を納めることが経営観の中に入っている企業ポリシーでない以上正しくないのではないか。個人も然りです、能力を大いに活かししっかりと納税する。

そして社内に対する使命観に社員待遇(評価)があるだろうと捉えています。顧客満足は世に浸透しました(少なくとも言葉としては)、しかし経営者の最も重要なテーマに社員への評価(社員満足)があると言えます。一人ビジネスと会社組織との最大の差は自分(家族は含むが)だけが食べているのか、他人を食べさせているのか、このことは大きな違いがあります。だから経営者にはとてつもない大きな使命観が必要になります。社員を食べさせ、その扶養者を含めると2倍の人を食べさせている事実は大変なプレッシャーです。

私はここでも2つの役割りを説明しました。使命観などと言葉で説明しても誰も理解出来ません。経営者であればどの企業よりも「納税」し、どの企業よりも高額な給与が出せる「待遇」を実現する、そのことが理解できる人が素直なトップではないでしょうか。創業者で(後継者ではなく)本質をしっかりと押さえていく人が素晴らしい経営者になっていると考えています。

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