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成功へのレポート81

マーケティングが変わってしまった話を何度もしています。大きく変わった原因は消費者のポジションではないかと考えられます。 かつては消費者が前面に出ませんでした。消費者を主にしたマーケティングが語られていませんでした。主には店舗(販売する場所) であったり、商品であったり、営業戦略(販売促進)でしたし、接客サービス・・・。どこにも消費者とは何か、 消費者を取り上げるシーンが無かったのです。消費者が購入してくれて初めて事業が成立する当たり前のことが取り上げられなかった、そのことが今となっては不思議なくらいです。 消費者を研究しているのは購買心理分析の世界であったようです。購入動機や商品開発では活発な時期がありましたが、売り場を主体にしたマーケティングとしての研究はあまりなかったと思います。 顧客が前提になればどうしても消費者の行動が気になります。理論理屈では測れない世界です。しかし実際にそのような行動を取る以上知っているかどうかで大変な違いがあります。 例えば店舗では左回りに歩きます。となると商品構成もそれに合った展開になります。消費者を知るためにはヒアリングは危険です。 真実を答えない(これも心理なのでしょうか)のです。これを知らずに商品構成を組み立てると大変です。高級な肉を食べていると話します、外食多く出掛ける話しになります・・・。 心理を理解する(形がない世界)ことの難しさ、実態をしっかり把握するためには形の見える結果として心理を読まなければなりません。例えば事実は 販売データです。何故これを買ったのか、ここからは分析です。販促物の中にも同じように心理が働きます。同じようなチラシであっても 書き方、レイアウト(配置)、色使い、キャッチコピー次第で全く印象が変わります。事実の把握と仮説の置き方(予測)で結果を詳細に分析する。 商品の置き方、陳列の仕方、プライスカード、情報の与え方・・・。様々な仮説をぶつけることで答えが出される。現場での検証しかないのです。手書きPOPが書店で当りました。 これなどは実際に書き手がおり、動いてみた結果成果として出たいい例でしょう。現場で実際に実験を行うことが答えを出す上では速いでしょう。計算通りにマーケティングが行われる時代ではなくなったようです。 心理合戦になりました。同じ消費者が仕事ではロレックスをはめ、アウトドアでは1000円の時計をする。かつては顧客に階層があったようです。 高級志向、低所得者層などという階層は微妙になくなっています。使用出来るのであれば100円ショップのボールペンを使いますし、1泊数十万で旅行をします。同じ人が異なった消費行動を取り出したのも現在の特徴です。 通り一辺の考え方でマーケティングを組み立てたのでは失敗します。従来の価格選択を中心にした購買から、心理が絡み合った購買に変わってきたのです。分かりやすい、旧来から変わっていないことも残っています。 やはり人は楽しいこと、明るいこと、ワクワクすること・・・好きです。単純に消費者をグループ分けしたり、購買行動を画一的に割り切ったような括り方には無理が起こっています。 詳細にすれば全て正しいとは言えませんが、消費行動を検証する時間は惜しまないことでしょう。


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